
「職業訓練っていろんな種類があってなんのことかよく分からない」
「自分が通えるのはどの訓練なの?」
「訓練コースに違いはあるの?」
こんな悩みを解決します。
この記事を書いた人
筆者:suzunari
- 20代で転職を3回経験済み。
- 職業訓練は公共職業訓練と求職者支援訓練の2つを経験。
- 両方通ったからこそ分かった訓練制度や転職経験の情報を発信しています。
職業訓練とは?
職業訓練とは、早期に就職することを目的として自身が必要なスキルを身につけることができる公的な支援制度です。
職業訓練は大きく、『公共職業訓練』と『求職者支援訓練』の2種類に分類されます。
『委託訓練』と呼ばれていることもありますが、公共職業訓練の中でも『都道府県からの委託で民間の教育訓練機関などが実施している』訓練コースのことを指しています。
職業訓練は『ハロートレーニング』と呼ばれることもあります。『ハロートレーニング』とは、平成28年11月に公的職業訓練の愛称として決定しました。
『職業訓練』と一括りに呼ばれることが多いですが、ここからは公共職業訓練、求職者支援訓練の違いを詳しく解説していきます。
公共職業訓練
公共職業訓練の全体像は下記のとおりで4つの対象者向けに分かれています。
| 離職者訓練 | 在職者訓練 | 学卒者訓練 | 障害者訓練 | |
|---|---|---|---|---|
| 対象者 | 主に雇用保険受給者 | 在職労働者 | 高等学校卒業者等 | 障害のある方 |
| 訓練期間 | 3カ月~2年 | 概ね2日~5日 | 1年もしくは2年 | 3カ月~2年 |
| 費用 | 無料(テキスト代除く) | 有料 | 有料 | 無料 |
公共職業訓練の特徴は下記のとおりです。
公共職業訓練の特徴
- コースは比較的長期間
- 選考は雇用保険受給者が優先

公共職業訓練 ①離職者訓練
離職者訓練とは、ハローワークの求職者を対象に早期に就職することを目的として自身が必要なスキルを身につけることができる訓練です。
対象者
下記全てを満たす方が対象です。
- ハローワークに求職の申し込みをしている方
- 主に雇用保険を受給できる方(雇用保険を受給できない方でも申し込み可能)
- 労働の意思とその能力があるとハローワークが認めた方
- 就職のために訓練制度を利用し支援を行う必要があるとハローワークが認めた方
- 直近の1年間に公共職業訓練・求職者支援訓練受講をしていない方
訓練期間
- 2カ月〜6カ月
- 2カ月以下のコース
- 1年または2年間
実施機関
- 国(ポリテクセンター)
- 都道府県(職業能力開発校)
- 民間教育訓練機関等(都道府県からの委託)
費用
- 無料(テキスト代は自己負担)
- 基本手当・受講手当・通所手当などを受給できる
公共職業訓練 ②在職者訓練
在職者訓練とは、主に中小企業に勤める方を対象にした、従事している業務に必要な専門知識・技能・技術の向上を図るための比較的短期間の訓練です。
対象者
- 主に中小企業に在職している方
訓練期間
- 2日~5日
実施機関
費用
- 有料
訓練コースにより費用は異なります。
独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構のポリテクセンター関東のホームページを見てみたところ、8,000円〜40,000円ほどのコースが多いようです。
公共職業訓練 ③学卒者訓練
学卒者訓練とは、主に学校卒業者の方を対象にした就職に必要な職業スキルや知識を習得するための1年間的は2年間の訓練です。
対象者
- 中学・高校卒業者・専門課程修了者など
訓練期間
- 1年または2年間
実施機関
- 国(ポリテクカレッジ)
- 都道府県(職業能力開発校)
費用
- 有料
かかる費用はコースにより異なり、受験料・入学料・授業料・教科書代・実習服代などがかかります。
公共職業訓練 ④障害者訓練
障害者訓練とは、障害のある方を対象にその状況に配慮した訓練コースです。
対象者
- 障害のある方
訓練期間
- 3カ月~2年間
実施機関
- 国(障害者職業能力開発校)
- (独)高齢・障害・求職者雇用支援機構営
- 都道府県営(国からの委託)
- 都道府県(障害者職業能力開発校、職業能力開発校)
- 民間教育訓練機関等(都道府県からの委託)
費用
- 無料
求職者支援訓練
求職者支援訓練の全体像は下記のとおりで、2つのコースに分かれています。
対象者・訓練期間・実施機関・費用に違いはありません。2つのコースの違いは後ほど解説します。
| 基礎コース | 実践コース | |
|---|---|---|
| 対象者 | 主に雇用保険を受給できない方 | 主に雇用保険を受給できない方 |
| 訓練期間 | 2カ月〜6カ月 | 2カ月〜6カ月 |
| 実施機関 | 民間教育訓練機関等 | 民間教育訓練機関等 |
| 費用 | 無料(テキスト代除く) | 無料(テキスト代除く) |
求職者支援訓練の特徴
- 最長でも6カ月の訓練コース
- 選考は雇用保険受給ではない方が優先
- 求職者それぞれの就職支援計画書を作成し、作成した計画に基づいてハローワークと訓練実施期間によるサポートとともに就職活動を行える
対象者
下記全てを満たす方が対象です。
- ハローワークに求職の申し込みをしている方
- 主に雇用保険を受給できない方(雇用保険を受給できる方でも申し込み可能)
- 労働の意思とその能力があるとハローワークが認めた方
- 就職のために訓練制度を利用し支援を行う必要があるとハローワークが認めた方
- 直近の1年間に公共職業訓練・求職者支援訓練受講をしていない方
訓練期間
- 2カ月〜6カ月
実施機関
- 民間教育訓練機関等(訓練コースごとに厚生労働大臣が認定)
費用
- 無料(テキスト代は自己負担)
- 要件を満たす方には職業訓練受講給付金(月額10万円)が支給される

求職者支援訓練 ①基礎コース
基礎コースは2カ月〜4カ月のコースがあります。
ビジネスマナーやコミュニケーションの方法、就職活動の方法などを取得した上で基礎的な技能や知識を身につけるための短期間のコースです。
基礎コースの例
| 分野 | コース |
|---|---|
| 基礎 | ビジネスパソコン科、オフィスワーク科など |
求職者支援訓練 ②実践コース
実践コースは2カ月〜6カ月のコースがあります。
実践的な技能と知識の習得を目指すことができるコースです。
実践コースの例
| 分野 | コース |
|---|---|
| 基礎 | ビジネスパソコン科、オフィスワーク科など |
| IT | WEBアプリ開発科、Android/JAVAプログラマ育成科など |
| 営業・販売・事務 | OA経理事務科、営業販売科など |
| 医療事務 | 医療・介護事務科、調剤事務科など |
| 介護福祉 | 介護職員実務者研修科、保育スタッフ養成科など |
| デザイン | 広告・DTPクリエーター科、WEBデザイナー科など |
| その他 | 3次元CAD活用科、ネイリスト養成科など |
詳しいコースはハローワークインターネットサービスから検索できます。

職業訓練を受けられる対象者

職業訓練(公共職業訓練と求職者支援訓練)を受講できる対象者は、下記すべてに当てはまる方です。①〜⑤までありますが、簡単にまとめてしまうと訓練校卒業後に就職する意思がある方が対象です。
職業訓練を受けられる人
- 公共職業訓練...主に雇用保険を受給できる方
- 求職者支援訓練...主に雇用保険を受給できない方
- ハローワークに求職の申し込みをしている方
- 労働の意思とその能力があるとハローワークが認めた方
- 就職のために訓練制度を利用し支援を行う必要があるとハローワークが認めた方
- 直近の1年間に公共職業訓練・求職者支援訓練受講をしていない方
訓練校を受けるにはハローワークに行く必要があるので、③〜④は特別なことをする必要はありません。
訓練校を受けるのが2回目以上の方は、直近の1年間に訓練を受けていないかだけ注意してください。
訓練校の種類についてもっと詳しく知りたい方は下記も合わせてどうぞ。
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職業訓練を受けるには?申し込み方法

職業訓練を受けるにはハローワークで申し込みが必要です。また、その場で申し込んで終わりではなく訓練校によっては面接や筆記試験もあります。
職業訓練は簡潔にまとめると下記の流れで申し込みができます。
職業訓練の申し込み方法
- 住居地の管轄のハローワークに行き、窓口で職業相談をする
- 入校願書の記入、顔写真・94円切手を用意する
- ハローワークで応募手続きをする
選考を受けて不合格になることもあるので計画的に申し込みを行いましょう。
訓練校の申し込み方法についてもっと詳しく知りたい方は下記も合わせてどうぞ。
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職業訓練を受講するともらえる手当

訓練校を受講すると、対象者は受講手当や給付金がもらえます。
もらえる手当一覧
- 基本手当
- 受講手当
- 通所手当
- 寄宿手当
- 職業訓練受講給付金
ただしそれぞれの手当にはルールや上限があります。下記のように対象者も限られています。
| 手当 | 対象者 |
|---|---|
| 基本手当・受講手当・通所手当 | 雇用保険受給資格のある方 |
| 職業訓練受講給付金 | 雇用保険受給資格者ではない方 |
訓練校に行くともらえる手当についてもっと詳しく知りたい方は下記も合わせてどうぞ。
>>【職業訓練校の手当一覧まとめ】基本手当・受講手当・通所手当・職業訓練受講給付金
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【職業訓練校の手当一覧まとめ】条件や振込はいつ?基本手当・受講手当・通所手当・職業訓練受講給付金
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職業訓練を受けるメリット

実際に通った目線で感じたメリットは下記の4つです。
メリット
- 一定金額のお金を貰いながら勉強できる。
- 独学で勉強していてモチベーションが続かない人には最適。
- 同じ目標を持った仲間に出会える。
- 授業時間が決まっているため、生活リズムがととのう。
訓練校に通って感じた最大のメリットは、お金をもらいながら学べる点です。

職業訓練校では、一定金額のお金をもらいながら勉強に集中することができます。
職業訓練を受けるデメリット

こちらも、実際に通った目線で感じたデメリット4つです。
デメリット
- 欠席が多いと基本手当をもらえなくなることがある。
- 入校までに時間がかかる。
- コース・講師によって学べるレベルに差がある。
- モダンなWebの技術を学べるとは限らない。
訓練校では、出席日数が訓練実施日の8割を満たさなくなった時点で原則退校処分になるというルールもあります。

とはいえ、訓練終了後に就職することが目的の訓練なので、事前に訓練校に申し出て訓練期間中に就職活動の面接に行くことなどは可能なので安心してください。
訓練校に通って感じたメリット・デメリットについてもっと詳しく知りたい方は下記も合わせてどうぞ。
>> 職業訓練でプログラミングを経験しました【メリット・デメリット】
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職業訓練校制度まとめ
職業訓練とは、早期に就職することを目的として自身が必要なスキルを身につけることができる公的な支援制度です。
大きく公共職業訓練と求職者支援訓練訓練に分かれており、下記の注意点や違いがあります。
職業訓練を受けられる人
- 公共職業訓練...主に雇用保険を受給できる方
- 求職者支援訓練...主に雇用保険を受給できない方
- ハローワークに求職の申し込みをしている方
- 労働の意思とその能力があるとハローワークが認めた方
- 就職のために訓練制度を利用し支援を行う必要があるとハローワークが認めた方
- 直近の1年間に公共職業訓練・求職者支援訓練受講をしていない方
職業訓練の申し込み方法
- 住居地の管轄のハローワークに行き、窓口で職業相談をする
- 入校願書の記入、顔写真・94円切手を用意する
- ハローワークで応募手続きをする
もらえる手当一覧
- 基本手当
- 受講手当
- 通所手当
- 寄宿手当
- 職業訓練受講給付金
職業訓練について気になる方は住居地の管轄のハローワークで申し込みができます。下記もあわせてどうぞ。
>> 職業訓練の申し込み手続き3step!【用意するもの】
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職業訓練の申し込み手続き3step!【用意するもの】
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訓練校制度について少しでも参考になれば嬉しいです。